「日経プラス10」出演のお知らせ

本日14日22時~のBSジャパン「日経プラス10」に出演予定なのでご報告。


テーマは「“脱・年功序列”は日本企業に根付くのか!?~総理が目指す「年功序列見直し」日本経済への影響は?」とのこと。


文藝春秋11月号




文藝春秋11月号、特集「朝日問題」に「格差社会のダブルスタンダード」を寄稿しているのでご報告。

政府の掲げる労働市場改革に常に反対の論陣を張っていた同社が、身をもって終身雇用の醜悪な内幕をさらけだしたことは、何とも皮肉な話だろう。


さて、本特集は20人以上の論者がそれぞれの立場から見た朝日問題を論じているのだが、中には「?」な人もいて、その代表格はTPP芸人の中野剛志センセイだ。曰く「朝日新聞は日本を破壊するため、グローバル化や構造改革を支持した」だそう(なぜか誤報の誤の字も出てこない)。

エスタブリッシュが揺らぐと、隙間からゾロゾロ頭のおかしいのが湧いてくるものだ。ネットならともかく、こういうのが表舞台に出てくるようになると危ない。朝日ははやく検証&謝罪して、とっとと平常モードに戻った方がいい。





本日TOKYO FM「Time Line」出演のお知らせ

本日19時~のTOKYO FM「Time Line」に出演予定なのでお知らせ。

テーマは「相次ぐ年功序列の廃止がもたらす社員の流動化」だ。

ソニーでもパナソニックでもなく、巨艦日立が年功序列を見直すという現実が、一つの時代の終焉を象徴しているように思う。


ストーリーとしてのキャリア戦略 

今週のメルマガの前半部の紹介です。
先日、サイバーエージェントの藤田社長が、同業他社に転職した部下への“怒り”を日経の連載で表明したことが大きな話題となりました。曰く、過去に億単位の損失を出したにもかかわらずチャンスを与えたのに、道半ばにしてバイトのように投げ出して転職するとは何事か、社内への示しをつけるためにも言わねばならん、と説明しつつ、けっこう本気でキレているのがよくわかります。

さて、筆者も人から
「ある程度のポジションにある人がぽいっと転職するのかアリなのか」
「有名企業トップが公の場で転職者を批判するのはどうなのか」
といった質問をされましたが、基本はビジネスなので良い悪いの問題ではないですね。あるのはあくまで損得勘定。今動いた方がトクだと本人が判断し、それを今回は引き留められなかったというだけの話です。トップの怒り具合からしてサイバー側が損をしたということでしょう。

とはいえ、筆者は“ストーリー”という観点から、今回の一連の流れを興味深く眺めていました。そこには、一つの物語を巡る冒険と確執が垣間見えます。なぜ、藤田氏はわざわざ損した話をコラムに書いたのか。そして、問題の引き抜きは、個人のキャリアデザイン的に本当に正解だったのか。マネジメント職の方はもちろん、転職を考えているすべてのビジネスマンにとっても興味深い内容となるでしょう。

人事部の愛するストーリー

4年ほど前に「ストーリーとしての競争戦略」という優れた経営書が話題となり、コンシューマー向けのマーケティングでもストーリー性を重視する企業がだいぶ増えましたね。つい先日もトヨタトップが「ドイツ車と比べてレクサスにはストーリーが欠けている」と発言して話題になりました。要するに、同じようなグレードの製品であれば、歴史と分かりやすく引き込まれやすいストーリーのある方を消費者は選ぶ、ということです。

同様に(第二新卒のようにポテンシャル色の濃い中途採用を除いて)ある程度の職歴のある人間には、キャリアを通して見えてくる一本のストーリーがあります。そして人事担当者も人間ですから、わかりやすいストーリーのある人材の方を評価することになります。

筆者はよく「筋の通ったキャリア」という言い方をしますが、同じことですね。「おー、この人はいいキャリアを積んでいるな」と感心する人ほど、職歴を見ると、美しく筋の一本通ったストーリーが浮かんで見えるものです。

たとえば、同じ30歳でSE職に応募したA氏とB氏がいるとします。A氏は専門学校卒業後、ずっとIT企業の第一線でシステム開発に携わっています。一方のB氏は東大卒業後、大手の金融機関に就職し、総合職としてシステム開発はもちろん、営業から総務まで幅広く社内業務をローテしています。

筆者なら、間違いなくA氏を採用しますね。それはキャリアの中に一本筋が通ったストーリーが見えるからです。専門学校を出て、最初は中小企業でこつこつ実務を身につけ、着実にキャリアアップしてきた人材。第一線の叩き上げが憧れのゴールとして自社の門を叩いてくれたという、人事が最も喜ぶサクセスストーリーがそこにはあります。

逆にB氏には何のストーリーも見えません。あえていえば「会社に言われた通りに与えられた仕事だけをこなしてきた」的なストーリーだけがおぼろげながら見えるだけです。まあ一生その会社で頑張るならそれはそれで「忠臣蔵」とか「樅の木は残った」的な忠義物語でいいんですけど、だったらなんでわざわざ転職するの?というのが率直な感想ですね(ちなみにこれは実話)。

同様のアングルは、すべての求職者にも適用されます。1、2年おきに職を転々としている人には、人事は「採用してもまたすぐに辞める物語」を連想します。前の会社から懲戒処分を貰っている人間は「また同じようなトラブルを起こす人の物語」を連想します。そして、社外のブラックユニオンに加入して会社を攻撃した人には「新たな職場でも粗探しして金を引っ張ろうとする物語」を連想します。

常に自分のキャリアを「第三者から読まれる物語」として意識すること。もちろん物語である以上、波乱万丈あっていいですが、そこには必ず一本筋を通す努力をしておくこと。それが筆者の考えるキャリアデザインの基本ですね。



以降、
「バイトのように投げ出す」転職はアリかナシか
藤田氏が本当に伝えたかったメッセージとその相手とは




※詳細はメルマガにて(ビジスパ夜間飛行BLOGOS







Q:「消費税は10%に上げるべきでしょうか?」

→A:「2%云々ではなく、現実に起きているのは一大ババ抜きゲームの最終決戦です」



Q:「ロースクール三振者の売りを教えてください」

→A:「スポーツでも試験でも、集中して取り組んだ経験は必ず評価されます」



Q:「“ゆるい就職”について、城さんはどう思われますか?」

→A:「今をいろんな風に生きたいという考えを、筆者は尊重します」







雇用ニュースの深層


日立の年功序列見直しが凄いインパクトなわけ

現在二期連続最高益更新を掲げる日立の脱・年功序列宣言は、日本の終身雇用制度の事実上の終焉を意味しています。



総理が「年功序列の見直し」に言及する意味

絵を描いている人は、明らかに日本版ワッセナー合意を狙っているはず。では、この先何が起こるのでしょう?





Q&Aも受付中、登録は以下から。
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総理の「年功序列を見直す」発言は日本の重要な分岐点

政府と経営側、労働組合代表からなる政労使会議の席上、安倍総理が「子育て世代の処遇を改善するためにも、年功序列の賃金体系を見直し、労働生産性に見合った賃金体系に移行することが大切だ」と明言したことが話題となっている。

非常に重要な論点なので、よくある疑問に答えるという形で整理しておこう。本コラムはメディア関係者も多く読んでいるそうなので、けして「賃下げを狙う経営側の陰謀だ」的な安易な階級闘争史観に流されることなく理解を深めてほしい。ひょっとすると、この会議は10年くらいしてから「あれこそ日本のワッセナー合意だった」と振り返られるようになるかもしれない。それくらい重要な意思表明だというのが筆者の見方だ。

・どうして年功序列賃金を見直すことが若い世代の賃上げにつながるの?

「年功序列を廃して若い世代の処遇改善」という言葉には3つのポイントが含まれている。

まずは、単純に中高年にかたよっている人件費というパイを、下の世代にも公平に切り分けるという意味で、いわゆるソリティア社員やなんちゃって管理職の処遇を見直すということだ。

ただ、それだけだと「人件費の分配を見直すだけなので、給与総額自体は変わらないんじゃ?」という疑問を持つ人もいるかもしれない。そこで重要になるのが2つめのポイントで、実は賃下げを柔軟に認めること=むしろ賃上げしやすい環境にするという意味があるのだ。

筆者がいつも言っているように、日本企業は後から賃下げするのが困難なため、なかなか賃上げするのが難しい。実際、90年代のバブル崩壊後の不況に際し、日本企業の労働分配率は危機的水準に達し、日本企業は「不況に備え、出来るだけ賃金は抑制しておく」という貴重な教訓を学んだ。だから、アベノミクスでちょっとくらい好況をお膳立てされた程度では賃上げなど出来ないというわけだ。

ようやく官邸も根っこの終身雇用そのものをなんとかしないと賃上げが難しいという事実に気づいたのだろう。

そして3つ目のポイントは、勤続年数によらない処遇が可能となれば、出産等でキャリアにブランクの出る女性の復職が容易になり、結果として子育て世帯への有力な支援となるというもの。

継続したキャリアを前提とする年功序列式だと、途中で出産や育児などでキャリアに穴の開くことの多い女性は著しく不利になる。内閣府の試算によると、出産を機に一度キャリアを離れ、その後非正規雇用で再就職した場合、生涯賃金は2億円以上減ってしまう。

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それを埋めるには月数万円の子供手当なんてものでは焼け石に水で、ブランクの後に特にハードルなく「同じ労働市場」に復帰できるシステムが必要だ。それには年功序列を廃し、その時々の役割に応じて処遇できる職務給に切り替える必要がある。

という具合に、総理の「年功序列見直し宣言」には重要な視点が3つほど含まれている。けして単なる中高年の賃下げプランなどではない。


・現在の年功序列制度は別に法で決められたものではないのだから、政府があれこれ口を出すのはおかしいのでは?

たまにこういうおかしなことを言う輩がいるのでフォローしておこう。確かにもともとの民法には2週間前の通知で解雇も認められているし、もちろん賃下げを禁じる法律もない。だが、高度成長期を通じて、それらを禁じる判例が積みあがって、現在では解雇はもちろん賃下げも極めて困難な状況が出来上がっている。労使が納得の上で年功序列を作ったんではなく、政府が事実上の強制をしたわけで、それを無視して「政府が口を出すな」はないだろう。あれこれ口を出しすぎた過去を清算するのが今回の改革の肝である。


・具体的にどういう風に見直すべきか

賃下げルールを明文化した法律なりガイドラインを作った上で、雇用形態によらずに同一労働同一賃金を求める法律を制定すれば、緩やかに賃金制度の見直しが日本全体で進むはずだ。「企業側が制度変更に消極的ならどうするのか」と思う人もいるだろうが、労働弁護士のみなさんが大活躍されて、同じ仕事をしているのに契約社員と総合職で3倍も給与が違うようなケースを手あたり次第訴えてくれるだろうから問題ない。

もちろん、実際にベテランが若手や非正規雇用の人がこなせないような専門性の高い仕事をこなす企業は、従来通りの賃金制度を維持できるし、実際そうするだろう。

各人が働きに応じて賃金を受け取る。新卒一発勝負ではなく、労働市場を通じて自由に入退出出来る環境を作る。総括すると、今回の方針は、日本の労働環境を「当たり前のもの」にするためのごくごく常識的なものにすぎない。実現するかどうかはまだまだ予断を許さないけれども「全員正規雇用を義務付ける」なんて言ってる野党よりよほど健全だろう。











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著作
「10年後失業」に備えるためにいま読んでおきたい話


それゆけ!連合ユニオンズ[上]


若者を殺すのは誰か?


7割は課長にさえなれません


世代間格差ってなんだ


たった1%の賃下げが99%を幸せにする


3年で辞めた若者はどこへ行ったのか―アウトサイダーの時代


若者はなぜ3年で辞めるのか? 年功序列が奪う日本の未来
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城繁幸
コンサルタント及び執筆。 仕事紹介と日々の雑感。 個別の連絡は以下まで。
castleoffortune@gmail.com
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