今週のメルマガの前半部の紹介です。
新刊の出版記念ということで、今回は「本を書く」ということについて簡単にまとめてみたいと思います。

「そんなこと言われたって、自分は本なんて書く予定ないんだけど」と思った人も多いでしょうが、筆者は普段から、ある程度キャリアを積んでいる30歳以上の人には「機会があればぜひ一冊書いてみるといいですよ」とアドバイスしています。実は、本を書くということは、それ自体、非常に優れたキャリアデザインだからです。

“本”がどうやって作られるかを知ることは、何かもう一手キャリアの上積みが欲しいという人はもちろんのこと、多くの人にとっても書籍選びの参考になるはずです。

印税なんて目じゃない出版メリット

本を書くと印税がいっぱい入ってくる、と思っている人もいるかもしれませんが、残念ながら印税だけで飯が食えるのは村上春樹くらいで、大半の人はせいぜいちょっとしたボーナス程度にしかなりません。

5年くらい前までは新書ブームで、ある程度の棚を大手系列書店に確保している大手版元から新書を出せば、初版で2万、三か月くらいで3刷り10万部なんてことは珍しくなかったですが、それも今は昔。最近では初刷で1万いく方が珍しく、5万部行けばヒットと言われる状況です。本自体も、2か月くらいでどんどん棚から撤去され、出版社の倉庫に返品されるはめになります。

ではどうやって書き手はマネタイズしているかというと、既に一定の知名度、読み手を握っている人が、セミナーやサイン会といったプラスアルファの付加価値を載せて一定数を裁くというのが主流です。音楽では数年前からアルバム販売ではなくライブやツアーに軸足を移すアーティストが増えていますが、広い意味で書き手でもあれと同じことが起こっているわけですね。

では、今更知名度の無い人が本を出す意味はあるのかと言えば、大いにあるというのが筆者の意見です。それは以下のようなものです。

・名刺代わりになる

自分という人間を知ってもらう上で、著作ほど確実で入念なモノはありません。プロフィールはもちろんのこと、どういうスキル、専門性があり、どういう価値観を持った人かが漏れなく伝わります。履歴書やSNSの比ではありません。

実際、活きのいいビジネスマンの方で、著作を名刺代わりに配っている人は珍しくありませんね。読んでみて興味が湧いたら名刺の連絡先にコンタクトしてね、くらいのスタンスでしょうが、名刺だけ一枚渡すよりはるかに効果的なのは言うまでもありません。

・名前が売れる

一般には響かないとしても、その道の専門家というのはたいてい自分の専門領域の書籍は意識してチェックしているものです。本を世に出すことで、とりあえずはそうした人たちの間だけでも、ある程度の知名度を獲得できることになります。これは、後々ビジネスを進めていくうえでも、人脈をつなげるうえでも、貴重な取っ掛かりになるものです。

そういう意味では、News Picks移籍の1年前に「5年後、メディアは稼げるか」を出した東洋経済・前編集長の佐々木氏は、実に絶妙なタイミングで業界的に名前を売ったと言えるでしょう。

また、書籍で取り上げる分野が未開拓であればあるほど、最初にフラグを立てた人の先行者利益はとても大きなものとなります。2009年にtwitterを正面から取り上げた「Twitter社会論」を出版した津田氏は、以後、SNS上におけるメディア論の第一人者としての地位を築き、地上波などの既存メディアにも大きく露出する存在となっています。恐らく印税の100倍以上の利益をあげているはずです。

・なんだかんだでものすごい営業になる

実際、5万部ほど出れば、講演や仕事の引き合い等、印税の2倍くらいは何らかの仕事が派生するものですね。自分の詳細な履歴書プラス、プレゼン資料を全国の書店に並べてもらっているようなものと思えば、これがどんなに強力な営業ツールかわかるはず。出版不況だのamazonだkindleだと言われていても、紙媒体は今でも強力な営業力を保持し続けています。というわけで、なにがしかの本業があるビジネスマンたちは、売れる売れないにかかわらず、これからも紙の書籍を出版し続けるでしょう。



以降、
自分のキャリアを体系化できる
本が出来上がるプロセスを知れば、読むべき本も見えてくる
筆者の「読むべき本」のチェック法


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Q:「同僚に悪評を流されて困っています」
→A:「悪口というのは言われる側より言う側の被ダメージが大きいものです」



Q:「塩〇センセイに貢がされた人の話を詳しく教えてください」
→A:「〇〇〇〇〇の〇〇が〇〇の際に〇〇したそうです」



Q:「東京ガスの就活CM打ち切りについてどう思いますか?」
→A:「そもそもアレって何のCMなのかわかんないですよね」







雇用ニュースの深層

・佐川急便、主婦1万人採用へ 自宅周辺で配送

実際には“主婦”以外の人たちがいっぱい応募してくると思われるので、そこで佐川の器量が問われますね。



・厚生年金の加入逃れ阻止 政府、納税情報で特定

「払ってない奴から取れ」というスタンスからは、すっかり厚生年金が罰ゲーム化している現実が垣間見れますね。国民年金ですら実際の納付率が4割程度なのに、それより利回りの悪い厚生年金に加入させられて天引きされる中小の正社員って本当に喜んでるんでしょうか。



安倍政権の「日本再興戦略」から見えてくるもの

ものすごい婉曲的な表現でぼかしてはいますが、一応、やりたいことはよく理解できます。






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